海外通貨への両替はクレジットカードのキャッシングが一番お得!
要点まとめ
〇海外旅行に必要な現地通貨は「セディナカード(MasterCard)」によるキャッシングがお勧め。利用の都度の手数料が掛からず、利息も0.5%程度でOK。
〇セディナカードがない場合は、他カードのMasterCardがお勧め。
〇現地空港での両替やデビットカードでの引き出しはクレジットカードのキャッシングに比べて非常に損。
海外旅行前の両替はどこで行う?
旅行するとき、皆さんは現地通貨をどこで調達しますか?私が高校生の時は親に「トラベラーズチェックを準備しろ」と言われていた記憶があって、久々に調べてみたら、発行は2014年で終了しているんですね。。。さすがに社会人になってトラベラーズチェックを使わないと思いますが、現地通貨の調達先ですぐに思いつくのは日本の空港での両替です。国際線がある空港には直営の両替所がありますね。例えば、セントレアにも直営があります。出発ロビーと国際線制限エリア内(南ウイング)の両方にあり、待ち時間に両替できるのは便利ですね。
直営以外に、東京UFJ銀行とTravelexが店舗で両替を行っています。最もレートがよいのは直営だからだと思いますが、いつ行っても一番混んでる気がします。
実際に両替の手数料がどの程度かかるのか見てみましょう。以下はセントレア直営の両替レートです。
両替レート(2016年10月28日12時)を見ると、両替手数料は1ドルあたり2.85円かかります。105円/ドルですので、約2.7%ですね。つまり、10万円分のUSDを手に入れようとすると、2700円の両替手数料がかかるということです。USDはまだマシで、SGDだと両替手数料は1ドルあたり5.85円、約7.7%です。IDR(インドネシアルピア)なんて、1ドルあたり1ルピアあたり0.4円、約50%もかかります。10万円分を両替するのに5万円の両替手数料なんて、ありえないです。ということで、多くの場合は現地の空港で両替する方がほとんどですね。日本の空港で両替するのは、現地到着が深夜で両替所が空いていない場合くらいです。
国際キャッシュカードとデビットカードによる引き出し
現地通貨は両替所で入手する以外に、自分の銀行口座からお金を引き出すことができる、国際キャッシュカードというものがあります。ただ、三井住友銀行のように新規発行を中止した銀行が多く、現在は「新生銀行」、「シティ銀行」くらいです。国際キャッシュカードに変わるものとして、東京三菱UFJ銀行のように、VISAと提携したデビットカードを採用しているところは、デビットカードをキャッシュカードの代わりとして使用することができます。
VISAデビットカードを発行できる銀行は現在18行あります。
VISAデビットカードを海外ATMで利用するときの要点はこんな感じです。
〇引き出しは即時決済(その場で自分の口座から引き出せる)
〇引き出し時点でのレートが適用される。
〇為替レートに事務手数料と、ATM利用手数料が加算される。
クレジットカードによるキャッシング
さて、長くなりましたがここまでは前座、ようやく本題のクレジットカードのキャッシングに関するお話です。
今まで空港での両替やデビットカードによる海外ATMでの引き出しは結構な手数料がかかります。これから紹介するクレジットカードによる海外ATMでのキャッシングは手数料が安く、簡単にできます。
「キャッシングは高そうで怖い」という声をよく耳にします。正直、私もその考えの一人でした。確かに利息が年18%と聞くと、そんなに利息が付くの!?とびっくりしますよね。でも、よくよく調べていくと、年18%は1日に換算すると約0.05%です。1ヵ月で1.5%、2ヵ月借りても3%です。10万円借りた場合の利息は、1ヵ月で1500円、2ヵ月で3000円です。キャッシングは長くても2ヵ月以内に返済します。繰上返済すれば、10日以内に返済できます。10日分の利息は約0.5%。USDの両替の手数料が約2.7%、SGDが7.7%だということを考えると、キャッシングの手数料はとてつもなく安いですよね。年18%というのが独り歩きしていたのかもしれません。
海外ATMで現地通貨を入手する場合の手数料/利息について簡単にまとめました。①ATM利用手数料(利用する毎)はどの場合でもかかります。②ATM手数料(利用金額毎)は引き出しの場合は掛かりますが、キャッシングの場合は掛かりません。キャッシングで②の代わりにかかるのが3キャッシング利息です。
クレジット カード全般 | 国際キャッシュ カード全般 | デビット カード全般 | |
---|---|---|---|
現金入手方法 | キャッシング | 引き出し | 引き出しと ほぼ同義 |
①ATM手数料 (利用する毎) |
掛かる | 掛かる | 掛かる |
②ATM手数料 (利用金額毎) |
掛からない | 掛かる | 掛かる |
③キャッシング 利息 |
掛かる | 掛からない | 掛からない |
クレジットカードによるキャッシングで気になることは「なぜキャッシングは②がかからないのか?」と「キャッシング利息って高いんじゃないの?」だと思います。
これらを説明する前に、まずショッピングとキャッシングの違いについて述べたいと思います。ショッピングとはいわゆるクレジットカードの利用限度額です。クレジットにて支払いできる月々の金額ですね。一方で、キャッシングとはいわゆる借り入れ(借金)です。クレジットカードの信用情報により、いくら借り入れできるのか、ということです。基本的にキャッシングの限度額は、ショッピングの限度額以内となります。
キャッシングがどういったものなのか理解いただいたところで、なぜキャッシングではATM手数料がとられないのでしょうか?
確かに以前はキャッシングでもATM手数料がとられていた頃がありました。それが、2010年6月18日に施行された改正貸金業法によって、グレーゾーンと呼ばれていた貸付の上限が引き下げられ、上限を超える場合は刑事罰対象になったんです。
ざっくりというと、29.2%までだったのが20%に引き下げられたんですね。
ただ、この改正貸金業法によって、改悪となったこともあります。旧法ではATM手数料も利息とされていたので、ATM手数料は0円となっていたのですが、改正後はATM手数料は利息ではない(ATM手数料を除く)と明記されたために、どのクレジットカード会社も手数料を聴取するようになってしまいました。
その金額の相場は1万円以下で税抜き100円、1万円超で税抜き200円とそんなに多くないんですが、利用毎なので何度も利用すると結構な額になりますね。
この改悪にも負けない、このATM手数料が無料のクレジットカードがあります。それは後でご紹介します。
ATMの国際規格
ATMには国際規格があるってご存知ですか?私はこの記事を作成するまで理解していなかったのが正直なところなのですが、海外ATMでキャッシングするにはATMの国際ブランドを理解しなくてはいけません。
ATMの国際規格には、MasterCardが中心となって運営する「CIRRUS(シーラス)」とVISAが運営する「PLUS(プラス)」の2つがあります。クレジットカードの裏面に書いてある下の二つのロゴですね。
この国際規格について語ると横道にそれてしまうので、要点だけまとめるとこんな感じです。
〇VISAデビットカードは「PLUS」のATMで使用可能。
〇JCBは「CIRRUS」のATMで使用可能。
〇日本のATMでこの2つの規格に対応しているのは、ゆうちょ銀行やセブン銀行など、一部のみ。
〇「CIRRUS」「PLUS]のロゴがないカードでも、これら規格対応のATMを使える場合がある。
要点だけ見ると、正直よくわからないんですよね。結局使えるの?使えないの?って。日本のクレジットカードは携帯同様にガラパゴス化しているようです。どちらも書いていない場合は、実際に試してみる他なさそうです。ATMでの実際の操作は、各公式サイトにシュミレータがありますので、自身のない方は試してみてください。
Cirrus ATMシミュレータ
PLUS ATMシミュレータ
お勧めのクレジットカード国際ブランド
国際ブランドの決済システムを提供している会社は現在、VISA・ MasterCard・JCB・AmericanExpress・Diners Club・中国銀聯(ちゅうごくぎんれん)、Discoverの7社があります。その中で、会員数/加盟数という点において、VISA・ MasterCardが他社を圧倒しており、海外ATMを利用する場合の候補として、この2社と日本国内を利用するJCBを加えた3社を中心に考えたいと思います。
VISA・ MasterCard・JCBのうち、お勧めなのはMasterCardです。理由は山田さんのブログにも記載されていますが、VISAのほうが1%程度高いレートに設定されているためです。これらレートについては多くの方が検証されていますが、3社で変わらないという方が2割、MasterCardがお得といわれる方が8割といった感じですね。JCBもMasterCardと同じレートですが、使用できるATMが少ないため、MasterCardをお勧めします。
海外ATMで使用するお勧めのクレジットカード
お勧めの国際ブランドはMasterCardだとわかったところで、次にお勧めのクレジットカードは何でしょうか?それは、ずばりセディナカードです。つまり、国際ブランドのお勧めと組み合わせると、セディナカード(MasterCard)がよいということですね。セディナカードがキャッシングにお得な理由をまとめるとこのようになります。
〇利用するごとに発生するATM手数料が無料
セディナカードはATM利用の都度掛かるATM手数料(一般的に、1万円以下で税抜き100円、1万円超で税抜き200円)が無料です。つまり、少額でも気軽にキャッシングできるということです。
〇インターネットで繰り上げ返済可能
セディナカードは繰上返済が可能です。さらに、この繰上返済をインターネット(Pay-easy)でできることが、セディナカードをお勧めする最大のポイントです。インターネットで返済できるのであれば、帰国する前でも返済可能ということです(クレジットカード会社からレート決定通知が来るまでは繰上返済できないのでご注意)。ただ、セディナカード(OMCカード)のキャッシング返済に対応しているのは楽天銀行のみです。楽天銀行の口座をお持ちでない方は、セディナカードと合わせて楽天銀行の口座も開設しておきましょう。でも、楽天銀行がなくても、日本に戻ってきてからカード会社に電話して指定口座へ振り込めば返済できるので、楽天銀行は必須ではありません。
キャッシングに秀逸なセディナカードですが、弱点もあります。ただ、いずれも他のクレジットカードを保有、使用することでカバーできるので、大きな心配は不要です。
〇海外旅行保険が未付帯
海外旅行保険が自動付帯ではないです。そのため、付帯されるカードを持参する必要があります。
〇ポイント還元率が低い
200円で1ポイント(1円相当)が付くシステムですので、ポイント還元率は0.5%です。そのため、ポイントを貯めるのには適していないカードです。
〇ETCカード発行が有料
ETCカードを発行するのに1000円かかります。セディナカードでETCを利用するメリットはないので、他のカードでカバーしましょう。
記事まとめ
海外で現地通貨を入手するのに最もお得な方法はセディナカード(MasterCard)です。海外旅行へ行く方は旅行前に手に入れましょう。今まで現地空港で何%も払って両替していた分をすべて現地で遊べるお金に変えることができます。10万くらい両替していたなら、5000円くらいは得をするでしょうか。
最後に、セディナカードはポイントサイト経由で発行するとお得です。2016年10月30日現在で「どこ得」で検索すると今はポイントインカムが最もポイントをもらえるようです。「Jiyu!da」でもキャッシングOKですが、これはリボ払い専用カードですので、入手後にリボ払いの増額を忘れないようにしてください。あと、セディナカードは発行に電話連絡が必須のため、申し込み時は連絡の取れる電話番号を記入してください。
過去に9000円以上も見たことがあるので、急いで発行する必要はないかもしれませんが、年内に海外旅行を計画されている方はそろそろ発行したほうが良いですね。ポイントインカムは以下ページより申し込むと100円分のポイントがもらえますのでよかったらどうぞ。
セディナカードの公式キャンペーンとして、6000円相当のポイントバックをやっています。条件は①30000円以上利用、②家族カード発行、③8か月以上利用でOKのようですね。そんなに厳しくないと思います。ポイントインカムでもらえるポイントと合わせると、13500円分のポイントゲットです。